Donation (寄付) をするということ
日本にいた頃、まだ20代前半までの頃、Donation(寄付)について深く考えたこともなかったし、そういうものはお金をたくさん持っている大人がやるものだと漠然と思っていました。
カナダに来てから投資に出会い、それと同時にたくさんの本を読みましたが、その本のいくつかにDonationの重要性について書かれていたのでちょっと気になり始めました。
気になり始めたというよりも何かが引っ掛かり始めたという表現のほうがその時の自分の心境にあっていたと思います。
その頃はまだ貧乏だったセミリ太郎は自分は大した金額を持っていないので自分がDonationをしたとしてもその効果は殆ど無いだろう、お金が十分に貯まってからやればよいだろう、だから今はDonationはお金持ちに任せれば良いという考えでしたがある時ハッと気づきました。
このままだといつになっても始めない。
いつになっても十分なお金を持っている気がしないうちは始めないだろう。
結局いつになっても始めないのではないか。
そう思い始めました。
いくつかの投資本の中で、人間(投資をする人)はDonationをする義務がある、そういうことが書かれていたので本に影響を受けやすいセミリ太郎はDonationをしたことがない自分に危機感を覚えました。
このままでは本物の投資家たちと同じことをしていない自分になってしまう=自分は投資家としては認められない、そう思いDonationをしてみることにしてみました。
ちょっと不純な動機かもしれませんが、本物の投資家になるためには本物の投資家と同じことをする必要があると信じていたのでおそるおそるですが自分のお金を寄付するというDonationという行為を始めてみました。
今まではお金を増やそうと働いて得た大切なお金を一生懸命投資に回していましたので
このお金を減らすという行為は心理的にとてもつらい行為でした。
ちょっとうる覚えですが、読んだ本の中には収入の10%を寄付しようみたいなことが書いてあったのですが、流石にそこまでやる勇気もなくまずは給料収入の5%をDonationしてみようと計画しました。
しかし5%というのはなかなか大きな金額でしてDonationを始めた最初の数年は5%どころか1%台、それからようやく2%台、なかなか3%台に到達できないという有り様でした。
それでもDonationを始めて10年経つと心が慣れてきたのか
安定して3%付近を維持できるようになってきました。
最初は辛くてキツイDonationでしたが、時間が経つにつれてDonationをすることができる自分の環境に感謝するようになりました。
大きな心境の変化でした。
自分には家族も住む所もある、そこそこ貯えもあり投資する余裕もある。
そこそこ健康で仕事もできるしやりたいこともできる。
そしてDonationをできるだけの心と金銭的な余裕がある。
Donationを通じて感謝の心が大きくなってきたのは幸せなことです。
恵まれた環境にいる自分がなにか世の中のためにできることをしていきたいと思うのでこれからもDonationを続けていきます。
金額も徐々に増やしていけたらと思いますが自分の心と経済状況に相談しながらです。
自分がサポートしたい団体や基金を自分で選び自分の意志でDonationしていく、
今の自分にはこれができていてとても幸せなことです。
メモ:
今までは給料収入の5%の寄付を目指していましたが、現在はセミリタイアして給料収入が減ってきたので、これからは配当との総収入からの5%で計算して将来的にはもっと大きな金額を寄付できるような心を持てるように励んでいきたいと思っています。